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2011

0823
皆様、こんばんは。
管理人のうさこです。

本日、私は、数年ぶりに胃カメラを飲みました(笑)
死ぬかと思った・・・!!
カメラ突っ込まれるのも辛いですが、喉(?)の麻酔もハンパないですね。。

しかも異常は全くナシ。
自分で言うのも何ですが、ものすごく綺麗な胃でしたvv

最近胃痛が酷かったので念のために検査しましたが
異常がなくてよかったです。
苦しい思いはしましたが、安心をもらえたので良しとします。


暑い中、皆様はいかがお過ごしですか?
私は毎日のようにレジに立って、ひきつった笑みを浮かべています(笑)
学生さんが夏休みに入ったからか、未成年の方がタバコを買おうとするのがハンパなくて。。
お断りするのに、だいぶ神経すり減らしています。

愚痴になっちゃって申し訳ないんですが、いくら私が頭を下げてお断りしても、
他の従業員の人が売っちゃってるらしいので、意味ないんですがね(笑)
もうイヤだー。もう辞めるんだーー と、毎日心の中で叫んでいますv

というわけで、ぷち転職中です。
ど田舎ですが、頑張りますよーー!


さて、続きには、久しぶりの小話を載せておきます。
とは言っても続きものです。
すっきり&はっきりしなくてごめんなさい。

また時間に余裕があるときに、色々更新をUPします。

★小話について。

『愛した君は』 という作品です。
純情高校生サイ君と、定時制の高校生ナルコのお話。
ちなみにナルコには、サスケ君という彼氏がいて、
サスケ君は、サイ君と、異母兄弟と言う設定です。

昼ドラと学パロがごっちゃになっていますが、どうぞお楽しみ下さいv



『愛した君は』



たとえばキミの好きな人が、ボクの知らない人だったら

たとえばキミの好きな人が、ボクの大切な人だったら

きっと・・・

 

きっとこんな風には、ならなかったのに。

 

少し湿り気を帯びた空気を頬で感じたサイは、
真っ赤に色づいたハイビスカスの前に鎮座しているベンチに腰掛け、スケッチブックを広げる。
機械によって、理想的な環境に整えられた場所に咲く花も、また美しい。

最近見つけた、お気に入りの場所。

町外れにある小さな植物園は、喧騒と言うものを知らず、
物静かな雰囲気を好むサイにとっては、理想のスケッチ場所だった。

一定の気温や湿度に包まれ、季節に関係なく、様々な植物が生を謳歌する。
作り物の箱の中で見るその輝きは、なぜだかサイを惹きつけてやまなかった。


それと、もうひとつ。

彼を惹きつけるものが、ここにあった。


「サ~イっ♪ また来てくれたんだってば?」

「・・ナルト。」


普段は決して跳ね上がることのない鼓動が、熱く脈打つ。
白い花がたくさん咲いた鉢を抱えて笑う、金色の少女の姿を目にしただけで・・。

解けば腰まで届くだろうその美しい金糸を二つに高く結い、
緑色のエプロンに身を包んだ、愛くるしい少女。
金と相反する、空を透かせたガラス球のような瞳が美しい。

この植物園で働いている、一つ年下の少女だ。


「今日はハイビスカス? 色も塗るってば?」

「いや・・、絵の具は持ち歩かないから、スケッチだけ・・。」

「そうなんだ。どれぐらい描いた? 見せて!」


ナルトは、持っていた鉢を足元に置くと、サイに近づき、
彼が手にしていたスケッチブックを覗き込む。
揺れた髪から、ふわりと甘い香りが横切り、サイの鼻腔を擽った。


「わぁ・・、綺麗! サイって、ホント絵が上手いってばよ。」


振返り、花開いた笑みに、また胸が高鳴る。
頬がじんわりと熱くなって、サイはナルトの美しい瞳から目を逸らした。
少し息苦しくて、甘酸っぱくて、ふわふわとして、落ち着かない。

初めてナルトに出会った日から、この衝動を持て余している。

当初は、ナルトのことを苦痛に感じているのでは、と思っていたが、
日を置けば置くほど、胸は苦しくなる一方だった。
あの笑顔に会いたくて、今は、放課後のほとんどを植物園に通うために使っている。

いくつかの本を読む限りだと、どうやら自分は、ナルトに恋をしているらしい。


「ナルト・・・、今日も、学校?」


「ん? ああ、そうだってばよ。帰りにそのまま行くつもり。」


「あ、・・そう、なんだ・・・、えっと・・・、」


自分とは違い、昼間は働き、夜に学校へ通っているナルト。
少しずつだが、毎日のように話していると、ナルトの境遇を垣間見ることができる。

それに、今日、ずっと言おうと思っていたことがあった。
いつも夕方から、高校に通っているらしいナルトに、
夜道は危ないから、そこまで送りたい、と。


「・・・ん? どーしたんだってば、サイ?」


歯切れの悪いサイに、ナルトが小首を傾げて、じっと見つめてくる。
青く澄んだ瞳は、まるで心の奥まで見透かされているようだ。


「・・・えっと、・・その、暗くなる、から・・・、学校まで・・、送ろう・・か?」


しどろもどろながら、何とか言い切ったが、格好悪いことこの上ない。
きちんと届いただろうかと不安になって、ちらり、とナルトを見つめれば、
きょとん、とした表情があって、サイは、ぎゅっと唇をかみ締めた。

サイの不安げな気持ちを悟ったのか、ナルトはすぐに優しい笑みを浮かべてくれた。


「あははっ、ありがと・・。あ、でも大丈夫だってばよ? そんなに暗くないし。」

「そう、なんだ・・・。」


ナルトは、笑って、もう一度サイに礼を言う。
そして、サイが最も恐れていたことを、平然と口にした。


「それに、・・・迎えに来てくれる人、いるから。」


「・・・・・っ、」


そう口にしたナルトの表情で、何かを悟った気がした。
少し染まった目元、嬉しそうな表情、潤んだ瞳。
その事実を、ずっと、ずっと恐れていた・・・。

 

「・・そっか。ごめん、ナルトのことが心配だったから・・・。」

「ううん、ありがとーってば。サイって、優しいのな。」


なぜだか、泣きそうになるくらいの衝撃を受けた。
他人と比べて、感情表現が乏しいと思っていたけれど、
ナルトのことで一喜一憂する自分が、新鮮に感じられる。


ナルトの言う、”迎えに来てくれる人”というのが、
詰まるところ”保護者”という意味ではないということを、サイは直感的に捉えていたが、
それでも、サイを励ますように、ふわりと笑うナルトの笑顔に、また胸は焼け付いた。

 

 

* * * * *

 

閉館時間を迎え、サイは、片づけをし始めるナルトを横目にそっと覗いながら、自身も片づけを始める。
たくさんの鉛筆を筆入れに仕舞い、スケッチブックを鞄に仕舞うと、軽くため息を混じらせて、肩にかけた。


「じゃあ、ナルト。またね。」

「あっ、うん! またな!」


鉢植えを持ち上げて移動させていたナルトは、こちらを振返り、飛び切りの笑顔を見せる。
真夏の太陽を追いかける向日葵そのものの笑顔は、サイの胸の中をじりじりと焼く。
息苦しさを覚える程の愛しい思いに、それでもサイは、柔らかい笑みを作って、手を振った。

 

夏が始まりかけている空は、夕暮れ時といってもまだ明るい。
植物園から自宅までは徒歩で20分以上歩かなければならないが、それ自体は何も苦に感じない。
何か苦しいものを感じるとしたらそれは・・・、あの重厚な門を目にしたときからだろうか。


サイが、うちは家に引き取られてから、もうすぐ1年になる。
元々、この家の人間ではない。
サイは、うちは家の現当主の妾の子だった。

当時、うちは家で使用人をしていた母は、当主の寵愛を受け、サイを身篭った。
しかし、本妻に対する負い目を感じ、当主に迷惑をかけまい、と母は実家に戻り、人知れずサイを生んだ。
そして病弱だった母は、サイが物心つく頃に亡くなり、祖父母がサイを養育していた。
それから1年半程前まで祖父母の元で静かに暮らしていたが、
自分を養育していた祖父母が相次いで亡くなったため、こちらへ引き取られたのだ。

いつからか覚えてはいない。
が、サイは、・・・実の父親と呼ぶべき人物を、恨んでいた。


祖母の葬式で、初めてその姿を見た。
そして、名前を知った。
父――フガクが、自分を引き取ると宣言したとき、言い知れぬ怒りと行き場のない葛藤が渦巻いたのだ。
散々、母を翻弄して、うちは家を出てから一度たりとも姿を見せなかった父。
そして彼には、自分と同い年の息子がいることを知り、嫌悪感は更に増した。

その苦しみと恨みは、やがて彼の息子―サスケにさえ、向けられるようになった。
フガクも、同い年の義兄弟であるサスケも、憎い。
胸が抉られるような青い衝動を胸の内に秘めたまま、サイは今日も、その門をくぐる。

 

「お帰りなさいませ。」


「・・ただいま戻りました。」


年の頃でいうなら、亡くなった祖母と同じくらいだろう。
サイが暮らしている離れの世話を全般的に請け負う女性だ。
うちは家に仕えてから、だいぶ長いという。

今のサイにとっては、身の回りの世話をしてくれる、雇われ家政婦だ。

 

「旦那様が、本宅のほうに一度顔を出して欲しいと仰っておられましたよ。」


「・・・そうですか。」

 

茶を入れてくれた老婆は、それだけを伝えると、サイの時間を邪魔しないよう、深く頭を下げて障子の向こうへと消えていく。
それを横目で見送ったサイは、ようやく訪れた一人の時間に、ほう、と息をついて座布団に腰を落とした。

どうも、落ち着かないのだ。この家は。
築何百年だか知らないが、全体的に古臭く、木の模様が歪んだ人の顔のようで気味が悪い。

サイは、何度目かになるか分からないため息を入り混じらせ、
気分転換に、と先程まで開いていたスケッチブックを鞄から取り出す。
ぺらぺらとページを捲っていくと、ハイビスカスの絵の裏側に、愛して止まない人の眩しい笑顔があった。


「・・・・ナルト・・。」


花の絵を描く振りをしながら、ナルトを描いていた。
ちらり、と横目で覗いながら、一生懸命に働き、笑う彼女の姿を描いていた。
風に遊ばれた髪、弾ける笑顔、流れるような身体のライン。

愛くるしい表情は、見ていて飽きない。
植物にくっついていた虫を見つけたときの、間抜けな顔も。
綺麗に咲いた花を慈しむように見つめる瞳も。
命が尽きようとしている植物を見つめる、真剣な眼差しも。

ナルトだから、惹きこまれるのだ。

 

「・・・送ってくれる人、か。」


嫉妬、というのだろうか。
胸の真ん中あたりが、きゅうっと締め付けられるように痛む。
ナルトにとって、自分はたくさんいるだろう知り合いの一人にしか過ぎない。
そして彼女には、・・・あんな表情を浮かべさせるだけの、大切な存在が居る。

自分がその存在になれなかったことが悔しくて、悲しくて、辛い。
けれど、サイは、初めて味わった嫉妬に心を苛まれ、”諦める”という選択をすぐに捨ててしまった。

どんな結果になるかは分からない。
しかし、ナルト以外の人を想うことができない以上、辛くても、ただじっと見つめるしかない。

ナルトを、想い続ける。
それしか、サイに残された道はなかった。

 

(続きはまた後日v)

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1987/03/13
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自己紹介:
サイナル大好物です。
サイナルコも大好物です。
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